2013年9月17日火曜日

「土壁の小屋プロジェクト」熊谷雅(花楽の里)

こんにちは、はじめまして。
”ジョウの中の人”と申します。ビエンナーレ通信ではシカノジョウがお世話になっております。
ビエンナーレ通信1~3号に渡ってのヤツの活躍ぶりはご覧頂けたでしょうか。
ブログの方でもシカノジョウの出番があるかもとのことなので、今後ともご期待頂ければと思います。
 
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さて今回私がご紹介するのは、暮坂エリア:花楽の里に展示されている熊谷雅(くまがいまさ)さんの作品です。

草木の豊富な広い敷地のなか、肥えた柔らかい土の上。
そんな自然に囲まれた場所に熊谷さんの作品はあります。
タイトル「土壁の小屋プロジェクト」とある通り、土色の壁と、壁の外に張り出たおおぶりの木の枝が目をひく外観です。
ゆるい曲線を描きながら立ちあがった壁は、柔らかい印象を与えながらも、しかと地を踏むような力強さがあります。
屋根部分はぽっかり空いていて、中に入って空を見上げると、なんだかあたたかい土の中から顔を出しているような感覚になりました。
作品自体の質感だけでなく、作品のある場全体の雰囲気を感じ取って頂けたらと思います。





私が訪れた日はあいにくの曇り空で、屋根から覗く青天を臨むことはできませんでしたが(そんな天気のいい日に写真を撮りたかった!)、
幸運なことに作者である熊谷さんにお会いすることができました。
この作品は自然のなかにあるものがふんだんに使われているのはもちろん、
その自然のなかを生活の場としてきた人々の、知恵や工夫、技術が詰め込まれています。
特にその中心となったのが赤岩地区の方々で、実際この作品の制作には30人もの人の手が関わったそうです。
 

かつてあった「住」の姿が、地域の方々の手を通して作品として構築されていく。
そんな地域との深い関わりが、また熊谷さんと地域の方々とのふれあいが、この作品には溢れています。

自然のなかにいることのあたたかさと、人とふれあうことのあたたかさが共存した作品といえるのかもしれません。

熊谷さんの「土壁の小屋プロジェクト」はビエンナーレパンフレットのp82に掲載されています。(作品番号95)
もし実際に訪れたなら、ぜひ小屋の入口付近に注目してみてください。
地域の古き良き文化をも垣間見ることができます。

また花楽の里には熊谷さん以外のアーティストの作品も展示されているため、合わせて見て回ることができオススメです。